PLAN

67

自宅から箱庭をつくろう「箱庭net」

チーム(学校名)
学校に馴染めない子どもの支援プロジェクト(熊本大学大学院)

プランの全体像

仮想空間で箱庭カウンセリングを実施します。箱庭カウンセリングとは、砂が敷き詰められた箱の中に自由にミニチュア玩具を置くことで内面を表現するカウンセリングです。箱庭netでは、子どもが仮想空間上で箱庭を作成し、心理士は子どもが箱庭を作る様子を見ながらコメントします。リアルタイムでつながることに抵抗を感じる子どもには、メール等で心理士からのコメントを届けます。箱庭netは、部屋から出られない子どもにとっての、他者とのコミュニケーションの第一歩であり、リアルなやりとりに対する抵抗感を軽減するものと考えます。将来的には子どもたちがリアルの箱庭カウンセリングにつながっていくことを目指します。

プランの着想のきっかけ

私は現在、臨床心理士として不登校の子どもに対する臨床活動(箱庭カウンセリングなど)を行なっています。臨床心理士として働く前は小学校で講師として働いており、医療にも福祉にもつながらず、部屋から出てこられない不登校の子どもへの支援の難しさを日々感じていました。その後、臨床心理士の資格を取り、不登校の子どもの支援を専門的に行うようになりましたが、次第に、ここで行っていることを、部屋から出てこられない子どもたちに届けたいという思いが強くなっていきました。言葉を使わずに自己表現できる箱庭カウンセリングをなんとか子どもたちに届けたい。それが、今回の「箱庭net」の着想のきっかけです。

そのプランの実現手段・方法

このプランを実現させるため、箱庭の作成が可能な仮想空間が必要です。初期段階では私が子どもたちとやりとりする予定ですが、事業の拡大に伴い、子どもが作った箱庭に的確なコメントができる複数の心理士の協力が必要になってくると考えます。また、箱庭netは、将来的には子どもたちがリアルな箱庭カウンセリングにつながっていくことを期待する取り組みであるため、子どもたちと地域の心理士をつなぐようなサイトの作成も必要と考えます。

* プラン一覧へ戻る