PLAN
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高純度ナノ酸化物で拓く次世代半導体ガスセンサ
- チーム(学校名)
- SMOXs(熊本大学大学院)
プランの全体像
私達が関心を抱いている社会課題は、大気汚染や室内空気質の低下に起因する健康被害です。近年では、揮発性有機化合物(VOC)が人体や環境に悪影響を及ぼすため、生活環境の安全性確保という観点からも深刻な問題として注目されています。私達は、熊本大学木田研究室の先行研究を基盤に、半導体金属酸化物の合成方法を最適化し、ナノ結晶の制御合成を通じてガスセンサの高感度化に取り組んできました。原料条件や熱処理プロセスを調整することで粒径や結晶性を精密に制御し、その結果VOC検知性能の向上を達成しました。このガスセンサ材料を世界に普及させることで、環境問題、人体への悪影響を解決しようと考えています。
プランの着想のきっかけ
本ビジネスプランの着想は、私たちが独自開発した半導体材料が高感度で安定したVOC検知を可能にしたことがきっかけです。従来のセンサは感度のばらつきや長期安定性に課題を抱えており、社会実装の面で十分とは言えません。一方、研究を進める中で私たちが開発した半導体材料は、結晶サイズが従来の材料より小さいという特徴を持ち、この微細構造によりガス分子との反応性が向上し、高感度を実現しています。また、私たちの製品はサイズが均一であることから製品の感度のばらつきがなく、歩留まりを改善できると考えています。以上より、「高性能で信頼性の高いVOC検知技術を社会に広めたい」という思いで本ビジネスプランを構想しました。
そのプランの実現手段・方法
このプランの具体的な実現手段は、ナノ構造制御された高感度材料の独自合成と量産化に集約されます。既存の合成方法にフロー技術を組み合わせることで、ナノ酸化物半導体材料を大量ロットで品質一貫性を保ちつつ量産します。よって、従来の製品より遥かに微小で均一な粒径を実現できます。このナノ構造制御と独自のドーピング技術(Pt, Pdなど)により、ニーズに合わせて材料を合成することが可能で、電気特性において従来の市販材料を上回る高感度を達成します。共同技術検証(PoC)の完了後、特許を取得し、速やかにベンチャーを設立して熊本を起点に産業市場(化学・石油プラント、排ガス、半導体、食品など)への展開を拡大します。