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加曽利 亮地 Kasori Ryochi
工学部建築学科2014年3月卒業
NINJA株式会社 代表取締役社長
起業部初代主将
 大学卒業後、2015年6月にNINJA株式会社を設立、起業しました。本社はCarrera10 #72-48, Bogota, Colombiaに置きます。なお、崇城大学の起業ファンド、SOJOスタートアップラボ株式会社(2017年4月 資本金1億円 崇城大学100%出資)からも15,000,000円の出資を得ました。また、起業資金の提供の他、担当教員や外部講師のアドバイス、起業家やベンチャーキャピタリストとの交流、ビジネスプランコンテストへの参加など「SOJO Venturesスタートアップラボ」を活動拠点とした起業実務のサポートを受けました。なお、起業部在籍中には「南米コロンビアでのカレーチェーン展開事業」を提案したのち、「熊本県:学生発ベンチャー・夢挑戦ビジネス」大賞、「第1回崇城大学ビジネスプランコンテスト」大賞を受賞するなど、初代主将としても、設立当初の起業部を引っ張り活躍しました。
 NINJA株式会社の主な事業内容は、「南米コロンビアでのカレーチェーン展開」です。2016年9月より、南米・コロンビアの首都ボゴタにてフードトラックを用いた移動式日本風カレー第1号店「NINJA KARE」のテストマーケティングを開始しました。メニューは、日本よりシェフを呼び寄せ日本風味に仕上げており、一から開発して作り上げています。その後、カレーの移動販売が順調に成長し、現地コロンビアにおけるカレー文化も浸透してきたころ、2018年8月、初の実店舗「NINJA(カレーライスメインの日本食レストラン)」をオープンしました。コロンビア人の他、日本企業の方々が顧客として多い営業場所である首都コロンビアの地理を活かし、メニューには、カレーを始めとした焼き鳥や丼などを加えました。現地の人々により身近な日本料理を提供するように、「NINJA KARE」は進化を続けていきます。
 代表の加曽利氏は、日本人の父とコロンビア人の母を両親に持つハーフとして日本(佐賀県)で生まれ育ちます。そのことを背景に、小さいころから年に1,2回コロンビアに旅行へ訪れる機会がありました。そんな中で、毎度コロンビアを訪れる際に日本食のお土産の中で一番人気だったものがカレーライスでした。そこで、自身が大のカレー好きであること、また日本風のカレーライスを提供する店はあまりないという事実にビジネスチャンスを見いだしたことをきっかけに本事業の立ち上げにいたりました。近年、南米でアニメを筆頭に日本文化が盛りあがりを見せていることも市場性が見込める点で、事業立ち上げの後押しとなりました。
 しかし、現地での販売を続けていくうちに、販路開拓を考えるうえで、料理の値段設定やメニューの改善、顧客リピーターの確保などの課題が浮き彫りとなりました。そこで、代表の加曽利氏は、より多くの人に「NINJA KARE」のファンになってもらう事を目指して、現地コロンビアにて日本の文化・食を伝えるフリーペーパー『JIPANG』を発行しました。さらには、在コロンビア日本国大使館の広報文化班に就任して、日本とコロンビアの架け橋として異文化交流促進に貢献しています。今後はコロンビアのみならず南米をターゲットとする日本企業と連携を深め、さらなるフードトラック、店舗を増やすことを目標に活動していきます。
→「NINJA」Facebookページへ
https://www.facebook.com/ninjacomidajaponesa/
→「JIPANG」Facebookペーシへ
https://www.facebook.com/JiPANG.info/

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崇城大学で過ごした起業部時代、今に生きていること

 起業部時代を通して、今に生きていることは「出会い」です。大学時代につながった先輩、仲間、先生、後輩たちから学んだことが今に生きています。振り返ってみると、起業部時代は、今までやったことがないことに対して取り組んで、分からないことや知らないことに対する壁にぶちあたっていき、戦っていく日々でした。たとえその瞬間は、しょうもないことかなって思ったりすることがほとんどだとしても、実は後から、以前つながっていた先輩やお世話になった人、ケンカした人などと、今意外と絡むことがあったりして助けられたりすることがあります。
 新しいことに挑戦していきながら、新しい人たちに出会って、新しい感覚を覚えていく。机上で考えても、経験がないと大抵のことは上手くいきません。やりたいことが無いって人は、やりたいことを探すよりも、いろんな人と絡んで、関わって、たくさんの事に挑戦してみてください。経験と言うと難しく感じるかもしれないけれど、何でもいいんです。例えば、スポーツをしたり、音楽にはまったり、本を読んだり、映画を見たり、恋愛をしたり、いろんなとこにご飯を食べにいったりなど、とにかく経験です。

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 NINJAの活動を通して成し遂げたいこと

 起業したって感覚は全くありません。仕事じゃないし、趣味の延長でもありません。本当に好きなこと、やりたいことだから、24時間ずっとそのことばかり考えられています。そんな中で、「自分が本当は何がしたいのか」ということは、日々大切にしています。何がしたいのかって考えて、分からなくても感覚的にこれ面白そうだなって思う事に本気でやってみる。飲食だけじゃなくていろんなことに挑戦してみる。
 また、挑戦の幅を広げていく中で意識していることは、一人一人に「幸せ」を創っていくことです。それを経営しているレストランにも反映させていきたいし、いろんなビジネス・プロジェクトに反映させていって、いろんな人にいい経験を与えられるような、いい印象を与えられるような、世界にいいインパクトを与えれるような人間になりたいです。そして、さまざまなビジネスやプロジェクトを成功させて世界で大暴れして、応援してくれる人や後輩、地元の仲間たちに自信を持ってもらえるような結果を残していきたいと思います。

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古賀 碧 Koga Aoi
崇城大学大学院工学研究科博士前期課程応用生命科学専攻2年
株式会社ciamo代表取締役社長
 2018年4月13日に登記申請を行い、大学発ベンチャーとして株式会社ciamo(しあも)を設立しました。本社は熊本市西区池田4丁目の崇城大学池田キャンパスG号館2階207号に置きます。なお、崇城大学の起業ファンド、SOJOスタートアップラボ株式会社(2017年4月 資本金1億円 崇城大学100%出資)からも12,000,000円の出資を得ました。また、起業資金の提供の他、担当教員や外部講師のアドバイス、起業家やベンチャーキャピタリストとの交流、ビジネスプランコンテストへの参加など「SOJO Venturesスタートアップラボ」を活動拠点とした起業実務のサポートを受けました。
 新会社である株式会社ciamoの事業内容は、球磨焼酎粕で培養する光合成細菌を活用したバイオビジネスです。主業務である焼酎粕を利用した光合成細菌の培養キット「くまレッド」の開発・販売事業は、代表の古賀氏が起業部在籍時に、国内のさまざまなビジネスプランコンテストで複数優勝を果たすなど高い評価を受けたビジネスプランで、今回の会社設立を機に事業化に踏み切ったものです。現在、九州内15箇所で40の農家が参加し、同培養キットを利用した光合成細菌の実証実験が進行しており、直営農場を持つ大手企業への導入の依頼も進行しています。
 代表の古賀氏は、球磨焼酎の本場、熊本県あさぎり町出身です。起業部在学の学部2年時に、国内外の人にもっと地方の魅力を発信したいと感じ、地場資源を商品化する事業を開始しました。翌年、球磨焼酎と熊本県産の果物を使ったリキュール「ごくりくま」を全国に販売するまでいたったのですが、リキュール開発を通じて、焼酎メーカーが焼酎粕の処理に困っているという課題を知ったことが本事業の立ち上げのきっかけとなりました。その後、焼酎粕の有効利用法を大学で探るうちに、農作物の成長を促す光合成細菌の増殖に焼酎粕が役立つことを発見しました。そこで、崇城大生物生命学部の宮坂教授のアドバイスも受け、焼酎粕を使った光合成細菌の培養研究に取り組みました。
 光合成細菌は、農水産業分野や医薬品、環境問題への解決など広く注目されている微生物で、「高価」だとされる一方、付加価値の低い焼酎粕はコストをかけて処理されるのが大きな課題となっています。そのため、この焼酎粕を光合成細菌の培養に使用することで従来よりも安価に提供し、農水畜産業をさらに発展させることができます。例えば農業分野では、光合成細菌の施用により作物の成長が促進され、品質の向上も期待できます。また、水産、畜産分野では、飼料に光合成細菌を添加することで、品質向上に加え、病害を抑制する効果があることもわかってきております。さらに、光合成細菌を使うことで、化学物質の使用量も削減することができ、生産量の安定化や環境問題の解決にもつなげることができます。
 そのような光合成細菌の知名度を上げるため、普段は学業のかたわら、取引先である農家さんを視察したり、将来農業に関わるかもしれない学生に環境にやさしい微生物由来の植物活力資材の大切さを伝えたいと考え、高校生対象の『光合成細菌培養モニター』を九州内21校で実施したりする活動に奔走しています。
 社名「ciamo(しあも)」は、「幸せをもっと世界中に広げていく」との思いを込め命名しました。今後は、世界の持続可能な発展と環境問題の解決を目指して農業の他、漁業や畜産業など、より広い分野での応用も予定しています。東南アジア進出など海外展開も視野に入れ、事業の拡大を図っていきます。
→「株式会社Ciamo」公式ホームページへ
http://ciamo.co.jp/
→「Ciamo」Facebookページへ
https://www.facebook.com/Ciamo.co.jp/

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崇城大学で過ごした起業部時代、今に生きていること

 起業部に入部したことで、どんどん目標を実現することができました。何より、起業部で挑戦してづけてきたことが、今に生きていると感じています。無駄じゃないかな。無理じゃないかな。とできない理由を探しても夢に近づくことは決してありません。無理かもしれないけど、やってみよう。無駄かもしれないけど、やってみよう。もし、思い通りにいかない結果でもこうすれば失敗する、という結果が得れます。行動して初めて、課題や可能性が見えてきます。私は、その積み重ねが1歩1歩、夢の実現に近づいていくと思います。何がしたいか、何をすべきか分からない。という人がいたら、挑戦することに恐れず気になったことを全部やってみてほしいです。そこで本当に自分が人生をかけてやりたいことを見つけてください。

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Ciamoの活動を通して成し遂げたいこと

 原動力となっているのは、「生まれ育った地元・人吉の球磨地域を何年後も明るくしたい」という思いです。「地元の焼酎蔵が好き・地元の焼酎蔵を元気にしたい」という気持ちがあるから、様々なことに挑戦することができたと強く感じています。
 モットーは「1度っきりの人生を全力で楽しむ」です。いろんなことを取捨選択していかなければならない日々ですが、失うものは何もないから、挑戦することを楽しむようにしています。事業を通して、研究とかビジネスを考えるうえで、大変な時、辛い時もたくさんありますが、その思いがあるからこそ毎日頑張れます。球磨焼酎の処理にかかるコストをゼロにして、蔵元の負担を減らしていく。そして環境保全に貢献しながら、農畜水産業を盛り上げて、世界中の人々に安全な食を届けていく。微生物の力で「世界をもっと幸せに」する。そんな使命感を持ってこれからも会社経営を行っていきます。

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